病気について

無又は低ガンマグロブリン血症とは

無又は低ガンマグロブリン血症は、何らかの原因によって、からだの中の免疫グロブリンG(IgG)が足りなくなってしまう状態のことをさします。原因となる病気は、遺伝子の異常で生まれたときから免疫グロブリンが作られなかったり少なかったりする「原発性免疫不全症候群」(PID)と、病気や栄養障害、お薬によって免疫グロブリンが少なくなる「続発性免疫不全症候群」(SID)に分けられます。
2018年の調査によると、PIDの患者さんは全国で約2,800人、10万人に2.2人と推定されています。まだ診断がついていない人も含めると、実際にはこの2~3倍の患者さんがいると考えられています。
また、PIDは生まれつきの病気で、その確率は毎年1万人に1人で生まれてくるといわれています。
SIDに関しては、現在国内に何人の患者さんがいるというはっきりとした数値はよくわかっていませんが、海外のデータによると、慢性リンパ性白血病の最大85%、くすぶり型多発性骨髄腫(すぐには治療を必要としない状態)の45~83%の方に発症するといわれています。

無又は低ガンマグロブリン血症

PID

PID

主に免疫系に関連する遺伝子の異常が原因で起こる

遺伝することが多いが、突然起こることもある

生涯にわたって治療が必要

全国に約2,800人、10万人に2.2人くらいの患者さんがいる

SID

SID

病気や栄養障害、お薬が原因で起こる

血液の病気、免疫に関わる細胞に作用するお薬、免疫抑制剤やステロイドで起こりやすい

状態に応じた治療を行う

慢性リンパ性白血病の最大85%、くすぶり型多発性骨髄腫の45~83%の方に発症する